突然 君は大きな箱を目の前にだして
1つ1つ形の違う岩を箱につめて
「この箱はもうすでにいっぱいになったでしょうか?」
そんな事をおどけた顔で聞く
「いっぱいに見えるけどなぁ?」と
せいいっぱいの僕なりの答えを
深い青よりもっと蒼い 木でできた箱には
剥がせないシールのような想いがこびりついて
余計な飾りのないぶんが
子供沁みた心みたいだ
無邪気な顔で鞄から 石ころをとりだして君は
岩と岩の間 埋めて
「心の隙は知らない場所にあるんだよ」
見えないものの形をね
僕らいつも知りたがってる
心の箱に詰まってる
捨てたくても 捨てられないものばっかりだね
「これで満杯になったと思う?」
君はまた聞くんだ
僕は少し困りながら「多分違うんだと思う」
最近の真っ黒なスケジュールを見ながら
忙しさについて考えてみる
「愛をおきざりにしていた」
「夢ばっか 追いかけて来た」
いじけた顔でポケットに入ってる砂を
流しこみ君は サラサラと首を振る
「あなたはきっと全然わかってないんだよ」
10代の頃と変わらない
涙 態度 自分らしさが
大事なものを知らぬ間に
傷つけてやしないか たまに心配になるよ
心の箱をそっと 抱えながら君が
本当は伝えたかった事
本当に伝えたかった事
大事なものから順番に
決めて箱に入れてかなくちゃ
心の箱は必要ないものに
満たされてしまうんだよ
小さな石ころや砂は
後でだってちゃんと入るから
今は あなたが一番に
大事な事をがんばって欲しいんだよ
見えないものの形をね
みんないつも知りたがってる
心の箱に詰まってる
捨てたくても 捨てきれぬ夢があったんだね
、、、ところで君は机にあった水を箱に注いで
「最後は私があなたの事 包むから」と笑う
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