骨が軋む音がする
爪が優しく乾いている
本棚を掃除する時が一番心地いい
♪
大切なものがあったような
愛しいものがあったような
忘れたフリして覚えてんだよな
今日もあの頃に戻ってみよう
シワがついたおでこの奥の
記憶を呼び覚ましてみようか
なんでこんな早く大人になってしまうんだ
夜が綺麗とか夏の幽霊とかぼやけたものばかり
なんでそんなものが綺麗に見えてしまうんだ
取り残され息を飲む青い号哭
桜の匂いがしてる
窓の外が少し怖い
網戸に桜の花びらが寄り添っていた
♪
このまま全部終わってくんだ
それでもどうでもいいんだよな
思い残したことはあっただろうか
本当は後悔しかないんだ
でももう戻れないんだろうな
春ももうすぐ終わってしまうから
なんでこんな早く大人になってしまうんだ
星が綺麗とか海が眩しいとか単純なことばかり
なんでこんなものが愛しくなってしまうんだ
脳の奥 鳴り響いた青い号哭
目標もなく夢もなくただやりたいことだけやった
批判されても馬鹿にされても何一つ変わらなかった
雨の音 秋の夕暮れ 冬の雪化粧 昼下がりの石油ストーブ
過ぎ去る記憶の匂い
♪
なんでこんな早く大人になってしまうんだ
青く染まった空の奥に世界があるって思ってた
心の奥でずっと怖かったよ
大人になるのが怖かったよ
でも大人になっちゃったんだよ
夜が綺麗とか夏の幽霊とか
星が綺麗とか海が眩しいとか
目標もなく夢もないけどそれだけでいいじゃんか
窓を開ける
さよならだ春の匂い
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