深い森の奥 静かにたたずむ
堅牢な壁と霧霞に守られた古き宿り
僕はこの場所に 1人授けられた
もの心ついた時にはもうここから出てはいけない掟
でもいつかと夢見ている 外の世界を
すりきれた本を 両手でにぎりしめた
それならもう何度も聞いた
だけどこの目で見たいんだ
広がる地平線 消える夕日 踊る街
そう ただの幻想 そして
闇に眠る
小さな窓から射す一筋の光それは
孤独なこの身を照らす小さくとも希望の綱
鎖を付けられ動けないのなら足を斬って鳥になろう
走れずとも空も飛べるそう祈って
黄金色とガラスケース眺めてる生きたその瞳で
一度でも僕を見てくれた事があるだろうか?
けして断ちきる事のできない付き纏う大人の影
戦うすべもなく悲劇は終わりを知らない
こぼれ落ちた涙
夜が更けて行くたびに聞こえてくる足音
夢の中まで追われて
静かな眠りさえも与えてはくれないの
紅く染まった瞳は
光を失って息もできないままに
かき乱す心
ガラスの破片だらけの床を
無になって歩く
あぁこんな痛みなど
可愛いものでしょう
わかっているずっと探していたものは
どこにも無い事くらい
今日の空は悲しいほど赤く
胸の奥底に
秘めたものを呼び起こす
そうあの時僕は自由を求め
無我夢中で触れてはいけなかった
扉に手をかけた
背後に迫る汚れた声
「さぁ
目を閉じて すぐに楽になれる」
最初で最後の笑み
そして囚われた鳥籠の中の僕に
射していたわずかな光さえ息を細め
まわるまわる吸い込まれるように
黒い予言の幕開けとなる
全てはシナリオ通りに...
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