都の方へ 参ろうかの
女子おのごの血を 啜ろう
里の方へ 降りようかの
童の目を 啜ろう
弓を引いてみるか 袈裟懸けに斬るか
愚かな人どもよ聞け！ 我に横道はなし！
紅き葉のひとひら 掌（たなごころ）に 置きてあの故郷を偲べば
たとえ 謀る（たばかる） 酒（ささ）であろうと あえていまはただ干そう
千早ぶる神世もきかず 泪（なみだ） 唐紅に水くくるとは
熱くたぎり頬を伝い心うちに 炎（ひ）を灯す いざゆかん
都にまだ 人はいるか
隠れようと 無駄ぞ
枷かせを嵌めたとて はかなきことよ
臆する人どもよ聞け！ 我に横道はなし！
舞い落ちる花ひとひら水面に受けし故郷を想えば
たとえ 謀る（たばかる） 酒（ささ）であろうと あえていまはただ干そう
紅き 杯（さかずき）片腕に抱きて 零すことなく空を翔けた
戦に明け暮れし日々 懐かしの蒼き春も 今は昔
哭く（なく）なはらからよ 秋風は吹いた
天地の定なれば 誇り高く 贄（にえ）とならん
紅き葉のひとひら 掌（たなごころ）に 置きてあの故郷を偲べば
たとえ 謀る（たばかる） 酒（ささ）であろうと あえていまはただ干そう
千早ぶる神世もきかず 泪（なみだ） 唐紅に水くくるとは
熱くたぎり頬を伝い心うちに 炎（ひ）を灯す いざゆかん